今回は、店舗開業にかかる費用の内訳と、それらを賄うための資金調達の具体的方法について、詳しく解説します。
お店の夢を実現するためには、資金計画が非常に重要。準備不足で資金ショートしてしまうと、せっかくのスタートがつまずきます。
では、何にどれくらい費用がかかるのか?どんな調達方法があるのか?一つずつ見ていきましょう。
1.初期費用(開業前に一度だけかかる費用)
・物件取得費用
- 敷金・保証金:家賃の3~6か月分が相場。
- 礼金:家賃1~2か月分程度。
・内装工事費
- 店舗のコンセプトに合わせたデザイン・工事費用。
- 例:10坪の店舗で300万~700万円が一般的。
・設備・什器購入費
- 商品陳列棚、レジ、照明、冷暖房など。
- 20万~100万円程度が目安。
・許認可申請費用
- 飲食店なら保健所の許可申請料など。
- 数万円~数十万円。
・広告宣伝費
- 開店告知のチラシ作成やSNS広告費。
- 10万~50万円程度。
・その他雑費
- 事務用品、初回仕入れ費用、保険料など。
2.運転資金(開業後、継続的に必要な費用)
・家賃・共益費
・人件費
・仕入れ費用
・光熱費(電気・水道・ガス)
・通信費(ネット・電話)
・広告費・販促費
・消耗品費
・税金・保険料
月々の運転資金は、規模や業態によりますが、家賃の3~6か月分を目安に準備しておくと安心です。
・物件選びのリスク
人気エリアは家賃が高い反面、集客も見込めますが、競合が多いこともあります。
家賃交渉や保証金の条件をじっくり確認しましょう。
・資金計画の余裕を持つこと
予想外の出費に備え、初期費用+3~6ヶ月の運転資金は必ず確保。
特に、飲食や美容室など設備投資がかさむ業態は注意が必要です。
・助成金・補助金の活用
国や自治体の創業支援制度を利用できることがあります。
例:創業融資の利子補給やIT導入補助金など。
1.自己資金
自己資金は最も重要で、開業費用の3割以上を準備できると銀行の信頼が得やすいです。
貯蓄や親族からの援助が主な手段。
2.銀行融資
日本政策金融公庫や地方銀行が代表的。
* 無担保・無保証人で借りられる創業融資制度もあり、金利は年1~3%程度。
* 事業計画書の質が審査の鍵。
3.クラウドファンディング
ネット上で不特定多数の人から資金を募る方法。
リターンを用意して支援者を集める形式。
注目度の高い事業や新規性のある店舗に向いています。
4.ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家
成長可能性の高い事業の場合、資金だけでなく経営の支援も受けられますが、出資比率の調整が必要です。
5.補助金・助成金申請
国や自治体の制度を積極的に利用しましょう。
例:小規模事業者持続化補助金、地域創生関連補助金など。
・店舗面積:15坪
・家賃:月額25万円(渋谷区・駅近)
・敷金・保証金:6か月分=150万円
・礼金:2か月分=50万円
・内装工事費:450万円
・什器備品費:80万円
・広告費:30万円
・許認可申請費:10万円
・初回仕入れ費:50万円
・運転資金:家賃3か月分+人件費60万円×3か月=255万円
【初期費用合計】=約870万円
【運転資金合計】=約255万円
計約1,125万円の資金が必要と想定。
* 事業計画書を具体的かつ現実的に作成する
* 自己資金をできるだけ多く用意し、誠実さを示す
* 融資面談時に開業の熱意や準備状況をしっかり伝える
* 返済計画を無理なく組む
* 補助金・助成金情報は常にチェックし、期限に注意
Q1:自己資金が少なくても融資は受けられますか?
A:自己資金が少ない場合、融資は難しくなることが多いですが、創業融資制度など特別な制度もあるので、専門家に相談しましょう。
Q2:クラウドファンディングの注意点は?
A:リターンの準備やプロモーションが必要で、手間がかかります。また、目標金額に達しないと資金が得られないケースもあります。
Q3:資金はどのくらい多めに準備すべき?
A:理想は初期費用の1.3~1.5倍、運転資金は3~6か月分。想定外のトラブルや売上減少に備えましょう。
開業にかかる費用は多岐にわたり、総額は数百万円から1,000万円以上かかることも珍しくありません。
しかし、しっかりと費用を見積もり、余裕を持った資金計画を立てることで、無理なく事業をスタートできます。
資金調達は、自己資金を中心に銀行融資や補助金を賢く活用しましょう。
何より、具体的な事業計画と誠実な準備が成功のカギです。
次回は「ショップの物件探しのポイント」をテーマに、物件選びの秘訣や居抜き物件の活用法などを詳しく解説します。